整備時に知っていれば助かるちょっとしたコツ5

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本職ではなく日曜大工的に行う整備や修理では、ちょっとした事で作業が進まなくなることがあると思います。

「こんな時どうすれば良いか」などと、最善の方法をなかなか思い付かないかもしれません。

人それぞれやり方があり、本人が良いと思う方法で行えばいいと思いますが、実際に私が行っている方法を少し述べてみます。


◎リコイル・スタータを外した状態で、汎用ガソリン・エンジンを始動させる方法

左写真は、よくあるタイプの汎用のガソリン・エンジンで、リコイル・スタータを外した状態です。

エンジン・ポンプや耕運機などに使われているガソリン・エンジンも、殆どが形は違えどこのようになっています。

外したリコイル・スタータを見て、回転方向を覚えます。

左写真のように、回転方向を合わせてスタータ・カップに直接スタータ紐を巻きます。

この状態で思い切り紐を引くだけです。

故障のないエンジンであるならば、一発でかからなかったとしても、何度かやればエンジンは始動します。

リコイル・スタータがスプリングの破損などですぐに使えない場合は、この方法でエンジンを始動させる事が出来ます。


◎専用工具を使わずタイロッドを外す方法

タイロッド・リムーバを使わなくても、小さいギヤ・プーラを使ってタイロッドを外す事が出来ます。

タイロッド・エンドのボール・ジョイントの割りピンとキャッスル・ナットを外したら、代わりにネジ山の合う、どうでも良いナットをボール・ジョイントに入れてネジ山を保護し、左写真のように小さいギヤ・プーラ(ここではSUPERTOOLのG3)を真っ直ぐかけます。

しかし、トラクタによってはギヤ・プーラをかけ難い、またはかけるのが難しい機種もあるのでこの限りではありません。

ギヤ・プーラを締め込んでから、重めのハンマでセンタ・ボルトを強めに叩き衝撃を与えます。

ボール・ジョイントの軸はテーパ状になっているので、衝撃と同時に固着が取れます。

ギヤ・プーラの締め込みだけで外れる事は少ないので、重めのハンマで叩く事が重要になります。

すぐに外れなくても、多くの場合は何回か繰り返せば外れます。



◎スタッド・ボルトの取り付け(取り外し)方法

左写真で分かるように、スタッド・ボルトは頭部が六角になっていないので、このままでは取り付ける事が出来ません。

ここではトラクタの前輪のハブを例に、スタッド・ボルトの取り付け方を説明します。

スタッド・ボルトの取り付け穴に緩み止め剤を入れます。

これを入れておく事で、次回ナットを外す時につられ回りを防ぐ事が出来ます。

スタッド・ボルトを手で取り付けます。

手で回せるところまで回します。

ネジ山の合うどうでも良いナットを2個入れ、互いに向き合う方向に締め付けます。

所謂、緩み防止でよく使われるダブル・ナットです。

外側のナットに工具をかけ、スタッド・ボルトを締め込んでいきます。

ネジ山が完全に見えなくなるまで、しっかり締め込みます。

最後の締め込み時、ダブル・ナットが同時に回ってしまうようなら、内側のナットをスパナをかけて止めつつ、外側のナットを回します。

この時、ダブル・ナットを強く締め過ぎて、スタッド・ボルトのネジ山を伸ばさないように気を付けます。

ダブル・ナットを外します。

スタッド・ボルトを外す時も同じやり方で出来ます。