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 第8回:動力噴霧機の圧力がかからない場合の修理について

丸山製の動力噴霧機MS303で圧力がかからない、または吸水しない場合の修理について記載します。この噴霧機はピストン式ですが、吸水しない原因は、ピストン・パッキンの磨耗、損傷による圧力低下が殆どなので、ピストン・パッキンを交換します。
…吸水管ホースの接続(接続金具の緩み、Oリング確認)、ストレーナの詰まりなどの初歩的な原因を確認済み

主に必要な工具、道具:13㎜メガネ・レンチまたはボックス・レンチ、マイナス・ドライバ(先端の細いもの)、ラジオ・ペンチ、エンジン・オイル、シリコン・グリース、歯ブラシ(洗浄用)、コンプレッサ(エア吹き掃除)、灯油少量(洗浄用)、ウエス数枚、
交換した部品:ピストン・パッキン(3個)、OリングP21㎜(9個)、OリングP22㎜(3個)、Oリング23㎜×1.5㎜(3個)、割りピン1.6㎜×10㎜(3本)

MS303丸山のMS303です。
ピストン・パッキンの交換なので、空気室(丸い筒状のもの)や調圧弁など関係のないものは外しません。
シリンダ先ケース左右の13㎜の正ネジナットをそれぞれ外します。

シリンダ先ケースを外します。
圧力計、空気室、調圧弁などはこのケースに付いたままです。

シリンダ先ケースは、手で簡単に外れます。
シリンダ先ケースを外した後 部品類シリンダ先ケースを外したら、シリンダ・パイプ、パイプ受け金具、吐出し弁を全て外します。

吐出し弁は、先端の細いマイナス・ドライバなどを使い、少しづつ起こして外します。
吐出し弁は、吸水と噴射を確実に実行させる働きがあり、錆などでバネの破損、弁の膠着がないか確認します。
ピストン・パッキンを外す前 ピストン棒シリンダ・パイプを3つ外した後の写真です。


シリンダ・パイプは、そのまま引き抜けば簡単に外れます。
ピストン・パッキンを外した後 ピストン棒先端の割りピンを外してから、頭部10㎜の正ネジナットを外します。

順次、外していきます。

パイプ受け金具は、シリンダ元ケースを外してからでも良いです。
ピストン・パッキン その周辺部品上から、
パイプ受け金具、吸水弁ベンザ、吸水弁カラー、ピストン・パッキン、吸水弁ストッパ、バネ座金、頭部10㎜正ネジナット
です。
ピストン・パッキン 破損破損したピストン・パッキンです。

3本あるうちの一つがこの状態でした。
シリンダ・パイプシリンダ・パイプの内側に縦傷がないか、3本とも確認します。

これはまだ大丈夫でした。

シリンダ元ケース 取り外しシリンダ元ケースを外します。

手で簡単に引き抜けます。
シリンダ元ケース後側 シール・パッキンシリンダ元ケースの後側です。

後側はシール・パッキンが付いてます。極端に劣化すると吸水不良になったり、ここから水漏れします。

本来なら、ここも交換しておくのがベストですが、今回は予算の絡みもありそのまま使用します。ピストン・パッキンより単価が高いから驚きです。1個2千円を超えます。
シリンダ元ケース前側 パイプ受け金具シリンダ元ケースの前側です。

前側はパイプ受け金具が付いています。

3個とも外して、Oリングを換えます。
Oリングは、先端の細いマイナス・ドライバで簡単に外せます。

Oリング:
P21㎜(6個)
当然ですが、Oリングなどを組み付ける前には、灯油などで汚れをきれいに落としておきます。。
歯ブラシなどで磨いたあとに、コンプレッサを使いエア吹きするのが良いかと思います。
パイプ受け金具真ん中位置に取り付いている、パイプ受け金具です。

何故かは分かりませんが、真ん中だけファイバ・パッキンが付いています。
ファイバ・パッキンは、シリンダ元ケース側に入れます。
シール・パッキン抑え フェルト・パッキン オイル・パンシリンダ元ケースを外したあとは、このフェルト・パッキンが付いています。

これは、ピストン棒を円滑に往復運動させるためのもので、エンジン・オイルが浸み込んでいます。また、ゴミ取りの役目も果たしています。

※吸水とは関係ないので外さなくてもよいものです。
ふり切りパッキン 平座金ふり切りパッキンも吸水には関係ないので、外す必要はありません。

一応、写真を載せておきます。
シリンダ先ケース 吐出し弁 パイプ受け金具シリンダ先ケースには、吐出し弁とパイプ受け金具が付きます。

パイプ受け金具のOリングは、交換しておきます
吐出し弁は、灯油や軽油を使い歯ブラシで磨くなどして錆や汚れを落とし、弁を押しているバネが破損していないか確認します。
弁を指で押して閉じれば良しとします。

Oリング:
P21㎜(3個)、P22㎜(3個)
P23㎜×1.5㎜(3個)
ピストン・パッキン新品のピストン・パッキンです。


組み付けの際は、向きを間違えないようにします。
ピストン・パッキンの組み付けた後 ピストン棒シリンダ元ケースをクランク・ケース本体に取り付け、パイプ受け金具を取り付けます。

吸水弁ベンザ、吸水弁カラー、ピストン・パッキン、吸水弁ストッパ、バネ座金の順に入れ、頭部10㎜正ネジナットで締め込みます。
最後に、割りピンを入れ両先端をしっかり曲げて、抜け止めしておきます。

Oリングとピストン・パッキンには、エンジン・オイル、またはシリコン・グリースを塗付してからシリンダ・パイプを差し込みます。
グリースを塗る場合は表面に薄く塗ります。

◎オイル交換、注油について
クランク・ケース オイル・レベル クランク・ケースのオイルは、検油窓(オイル・ゲージ)中心の赤い点のところまで油面が見えればOKです。
オイルは、ガソリン、ディーゼルどちら用でも良いのでエンジン・オイル#30を入れます。

0.4~5ℓで適量です。交換は100時間毎です。
また、水分が混入するとオイルは白くなるので、本来ならオイル・シール、ふり切りパッキンなどの交換になりますが、オイル漏れしていない限り、個人的には通常のオイル交換で構わないと思います。

ドレン・ボルトは、検油窓の下にある頭部19㎜の正ネジボルトです。ここから抜きます。




※今回の修理で、オイルは抜く必要がありません。
ピストン棒 注油口オイル注入口は、クランク・ケース上面にある赤いキャップがあるところです。
このキャップは正ネジになっています。


また、赤いキャップと調圧弁の間に3つ穴が開いていますが、そこにはエンジン・オイルを注油します。
オイルはフェルト・パッキンに浸み込んで、その後、ピストン棒表面に油膜を張り、余り油はオイル・パンに貯まります。

 作成日:2009/4/26