管理機、耕運機のミッションまわり1

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三菱管理機MMR60で、ミッション・ケースを分解洗浄してグリースを詰め直します。

分解する理由は、ギヤが抜けたり正転位置で後進したりするようになったからです。

ミッション・ケース単体にしたら、左写真の向きにして固定ボルト、ナット(共に頭部10㎜)を全て外します。

さらに、ミツション・ケース中央にあるギヤ軸固定ナット(頭部17㎜)3本も外します。

これで、ミッション・ケースの接合部にスクレーパを入れて液体ガスケットを切り離せば、分離出来る状態になります。

しかし、耕運軸のシール・カラー付きオイル・シールが効いてミッション・ケースが上手く外れません。

邪魔なオイル・シールは、酸素アセチレン溶接で熱して外しました。

熱し過ぎてベアリング・ケースとミッション・ケースの密着部の液体ガスケットを溶かさないように気を付けました。

左写真ではベアリング・ケースの固定ボルト4本を外してありますが、外す必要はありません。

ミッション・ケースの接合面に隙間が生まれてきたら、エンジン取り付け側ミッション・ケース上面を手で持ち上げ、車軸を樹脂ハンマで叩きます。

これで、徐々に外れてきます。

ミッション・ケースを分離した直後の写真です。

かなり水が混入しグリース潤滑もされていない酷い状態です。

ギヤ・チェンジを行うシフタ回りです。

グリースは、水が混じり白くなっています。

2個あるシフタを取り外します。

軽く洗浄した状態の写真です。

ギヤ・チェンジが上手くいかない症状の原因は殆どがこのシフタにあります。

シフタを分解します。

鋼球とスプリングは錆び、シフト・シャフトも肝心な摺動部が腐食しています。

さらに潤滑不良が原因で膠着気味になり、ギヤ・チェンジがスムーズに出来ない状態です。

シフト・フォーク(左写真左側)は、然程痛んでないのできれいに洗浄して再利用します。

部品交換して組み付けた状態のシフタです。

当然ですが、たっぷりグリースを塗付してあります。

交換した部品は、シフト・シャフト、鋼球、スプリングです。





全てのギヤを取り外す前に、ある程度洗浄してから撮った写真です。

シフト・フォークが動くことで2つのギヤ(歯数14と17)がそれぞれ摺動します。

ミッション・ケース内にある全ての部品を取り外し、灯油浸けして歯ブラシで磨いて洗浄しました。

まずは、耕運軸、4本のギヤ付きシャフト、2本のチェーンです。

次に車軸とデフ回りです。

左写真の左側にあるのが、デフ・ロック作動させる鋼球とスリーブ、そしてフォークです。

デフ・ロック・レバーを握るとデフ・ロック・フォークがスリーブを押して、鋼球がサイド・ギヤ・シャフト部の穴(左写真)に収まります。

この時、内側のサイド・ギヤがロックされるのでデフ・ロック状態になります。

デフ・ロック・レバーを離す(通常時)とデフ・ケースからスリーブが離れ、サイド・ギヤ・シャフト部の穴(左写真)から鋼球が押し出される状態になります。

車軸が回り少しでも差動すると鋼球が押し出されます。

きれいに洗浄したミッション・ケースの下側(右側)です。

ケース接合面に残っている液体ガスケットも、きれいに落としておきます。

ちなみに、車軸と耕運軸のオイル・シールは全て交換するので外してあります。

車軸から組み付けていきます。

車軸ベアリング、デフ・ケース(ピニオン、サイド・ギヤ)にはリチウム・グリースをしっかり塗り付けておきます。

ちなみに、左写真のようにデフ・ケースからスリーブが離れた状態が、通常時です。

また、左写真のようにスリーブがデフ・ケースよりの位置にある状態が、デフ・ロック時です。

順次、組み付けて行ったら全てのギヤ、チェーン、ベアリングにたっぷりとリチウム・グリースを塗り付けます。

オイル・シールは、ミッション・ケースを組み付けた後に嵌め込みます。

リチウム・グリースを塗りつける前のシフタ回りです。

まんべんなくグリースを塗り付けたら、ミッション・ケース接合面に液体ガスケットを塗付し、ケースを合わせてボルト、ナットを締めて固定していきます。






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