冷却水交換(AF226)
ヤンマー・トラクタAF226で、冷却水の交換です。
バケツを下に置いてから、手でドレン・ボルトを外します。
10年以上交換していないという事ですが、見た目はきれいな冷却水です。
見た目はきれいでも、経過年数からしてかなり劣化しているはずです。
排出した冷却水は有害物質であり産業廃棄物なので、絶対に下水や川には流していけません。
自分で行う場合は、最寄のガソリン・スタンドや農機具店、又は自動車整備工場などに廃棄依頼する必要があります。
折角なので、サブ・タンク内の冷却水も交換します。
サブ・タンクは頭部10㎜のボルト2本で固定されているだけですが、下側のボルトは少し外し難いです。
サブ・タンクを逆さ向けて冷却水を排出したら、サブ・タンクの中をきれいに洗っておきます。
タンク底のゴム栓は、劣化が少なく水漏れもなかったので敢えて外しません。
古いゴム栓を外しそれをまた取り付ける事が、水漏れのきっかけを作る恐れがあるからです。
排水口からきれいな水しか出なくなるまで、ラジエータの注水口に水道水を入れ続けます。
古い冷却水がきれいな色をしていたので、エンジン側までのしっかりした洗浄は必要ないとの判断です。
ドレン・パッキンの入れ忘れに注意して、ドレン・ボルトを取り付けます。
ドレン・ボルトは樹脂の蝶ボルトなので、締め過ぎて折らないように気を付けます。
そんな事象を見た事はありませんが…。
LLC(ロング・ライフ・クーラント)を入れます。
目標濃度は30~50%くらいで2本弱(2ℓ)入れましたが、これは適当です。
水道水を入れます。
LLCと水道水は、エンジンが回れば勝手に混ざっていきます。
サブ・タンクには、冷却水(LLCと水道水)をFULL線を越えないように適当に入れておきます。
ラジエータ・ホースを手で数回揉み、抜ける分だけエアを抜きます。
エンジンを始動し2000回転くらいにします。
エンジンが温まり冷却水が循環するまで数分程放置します。
途中で再びラジエータ・ホースを揉んだり、アクセルを目一杯踏み込んだりしてエアが抜けるのを促します。
ちなみに、エンジンを全開で回し続ければそれだけ早くエンジンが温まるので、結果的に冷却水が早く循環し、エアは早く抜けます。
しかし、うるさいです。
気泡が出て(エアが抜けて)水面が下がったら、下がった分だけ水道水を入れます。
分かり易く気泡が出る場合と、そうでない場合があります。
また、「ボコッ」と分かり易いエア抜け音が出る場合もあります。
早とちりして水道水を入れても問題ありませんが、その場合は溢れ出してきます。
エアが抜け冷却水が溢れ出してきたら、ラジエータ・キャップを確実に取り付け、15~20分くらいエンジンをかけたままにしておきます。
例えばエア抜きが少々出来ていなかったとしても、僅かなエアであれば何の問題も起きず、暫くエンジンを回していれば勝手にエアが抜けていく構造なので心配ありません。
途中、ラジエータ・ホースやサブ・タンク、又はウォータ・ポンプ回りからの水漏れがないかを確認します。
異常がなければ、エンジンを停止し冷めるのを待ちます。
その間にラジエータの防虫網をエア吹きし、きれいにしておきます。
冷却水の交換前に行っても良い作業ですね。
ラジエータ・コアのフィンもエア吹き掃除します。
ゴミ埃が出なくなるまで行います。
ファン側とエア・クリーナ側の両方からエア吹き掃除します。
ついでに、エア・クリーナも外してエア吹き掃除しておきます。
1時間程放置し冷却水が冷めたら、ラジエータ・キャップを外して水面が上まであるか確認します。
サブ・タンクの水量確認だけで十分ですが、一応確認しておくという事です。
サブ・タンクの水量を確認し、FULL線を越えない程度に冷却水を入れます。
水面がLOW-FULLの間で、FULL線寄りにあればOKです。