トラクターのミッションまわり1

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クボタ・トラクタKL33で、クラッチ板の交換とオイル漏れ修理です。

エンジンとクラッチ・ハウジングを分離しなければいけません。

分離の際、一番外し難い固定ナットです。

邪魔になるエアコンのホースは、コンプレッサ、コンデンサ、レシーバをホースが繋がったまま外し横にどけておくので、ガスを抜く必要がありません。

また、キャビンは外さなくても出来ます。

一番外し難いボルト(左写真)を外すために、17㎜のメガネ・レンチを酸素アセチレン溶接を使って少し曲げます。

普通の工具では、まともにかかりません。
このような工具が必要になります。

分離後、クラッチ・カバー(プレッシャ・プレート・アッシ)、クラッチ・ディスク、フライホイールを外したら、左写真のようにエンジン側のオイル・シールが見えます。

折角、エンジンとクラッチ・ハウジングを分離したので、このオイル・シールも交換しておきます。

ちなみに、この部分からのオイル漏れは、今まで見た事がありませんが…。
いや、一度あったような…。

オイル・シールを外します。

大きめのマイナス・ドライバを使います。

マイナス・ドライバの先端をハンマを使って、オイル・シールの外周面に打ち込みます。

ケースのオイル・シール外周面との接合面に傷を付けないように、なるべく内側(オイル・シール外周面)に向けて打ち込みます。

一度で外そうとして無理に起こさず、位置を変えてはじわりじわりと起こして外していきます。

オイル・シールを外したら、ケース回りに付着しているゴミや油分をきれいにウエスで拭きとっておきます。

新品のオイル・シールの外周面(はめあい部)、リップ回りにエンジン・オイルを薄く塗付します。

新品のオイル・シール打ち込みます。

肉厚の平鋼をあてがって打ち込みました。

オイル・シールを打ち込んだら、再びウエスで全体を拭いてコンプレッサでエア吹きしてきれいにします。





フライホイールを外す前と同じ位置に取り付けます。

接合面に痕が残っているので分かります。

固定ボルト(頭部17㎜)は、対角線上にずらしながら締めていきます。

クラッチ・ディスクの中心を合わせるために、適当な金属の棒を使いました。

金属棒がやや細かったので、ビニール・テープを巻いてガタ付きを無くしました。

クラッチ・センタ・ツールを持っていないので、この方法で行います。

このようにクラッチ・ディスクを入れます。

金属棒が中心を合わせるガイド棒となるのです。

この作業を怠ると、エンジンとクラッチ・ハウジングのドッキングが上手くいきません。

出来るだけガタ付きが無くなるように、ビニール・テープで金属棒とクラッチ・ディスクのボス穴の隙間を無くしますが、限度があるので程々で構いません。

クラッチ・カバー(プレッシャ・プレート・アッシ)を取り付けます。

固定ボルト(頭部12㎜)は対角線上にずらしながら締めていくのですが、プレッシャ・プレートのバネが効いて反発しすぐに偏ってしまうので、半周~1周くらい回したら、ずらして次のボルトを締めます。

これを細かく繰り返します。

全て締め終わったら金属棒を抜き取ります。

ちなみに、このトラクタの使用時間は1800Hくらいだったと思います。

クラッチ・ディスクのボスが取り付く推進軸にも当然オイル・シールがありますが、これは絶対に交換しておきます。

前述のエンジン側より重要だと思います。

しかし、写真を撮り忘れたので、オイル・シールを交換して推進軸ケースを組み付けた後の写真しかありません…。

難易度でいうと、通常のオイル・シール交換と大差ないです。

推進軸と同じく重要な箇所が、このプロペラ・シャフト(これも推進軸)のオイル・シールです。

今回も、この部分からオイル漏れを起こしていました。

このトラクタは、クラッチ・ハウジングの中にプロペラ・シャフトのオイル・シールがあるので、クラッチ交換の際は必ず同時交換するべきだと思います。

外した部品ですが、スリーブ1つに対しオイル・シールが2つ連なっています。

交換の際は、プロペラ・シャフトも一緒に抜けてこないようにシャフト頭を押さえて取り外します。

仮にプロペラ・シャフトが抜けてきても心配ありません。

ミッド・ケースの中でカップリングが落ちるだけなので、長い棒磁石で取り出す事が出来ます。

むしろ、プロペラ・シャフトを抜いてしまったほうが作業し易いかもしれません。

合体前の状態です。

もちろん、レリーズ・ベアリング(左写真中央)も交換しています。

推進軸周りには、リチウム・グリースを塗付しておきます。



クボタ・トラクタL1-295のミッションです。

主変速ギヤです。

ミッションの主軸です。

動力伝達軸でレリーズ・ベアリングが付きます。






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