点火装置 |
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点火装置は、ガソリン・エンジンにおいてシリンダ内で圧縮された混合ガスを着火爆発させるものである。 農業機械で使われるガソリン・エンジンは、田植機、エンジン・ポンプ、動力噴霧機など主に単発エンジンで、基本的な点火の仕組みは自動車と同じでイグニション・コイルを使い、イグナイタまたはCDIユニットから最適な点火タイミングを指示され、スパーク・プラグの電極間に高電圧スパークを誘発させる仕組みになっている。 単発エンジンは、自動車のように多気筒エンジンではないのでディストりビュータは設けていない。 点火方式の種類 イグニション・コイル イグナイタ 点火装置…CDI式 |
| 単発エンジンの点火の流れの例 (マグネト点火方式、フル・トランジスタ式) 右図(例)のようにフライホイールの外周または、内周にイグニション・コイルが取り付けられ、フライホイールが回転することによってフライホイールに取り付けられている磁力板と、イグニション・コイルの磁極との間で起電する。 その低電圧電流はイグニション・コイル内の一次コイルからイグナイタ(進角ユニット)に流れる。進角ユニット内のIC(数個の抵抗、トランジスタなど)にてクランク・シャフトの回転速度と位置を検出して、最適な点火時期にパワー・トランジスタのベース電流を遮断し、イグニション・コイルの2次コイルに数万Vの高電圧を誘起させる。 その高電圧はスパーク・プラグの中心電極と接地電極の間で火花放電し、シリンダ内の圧縮混合ガスに点火爆発する。 自動車や2輪車などのように、点火信号を電磁誘導((ピック・アップ・コイル)によって発生させる装置を持たず、多くのものは進角ユニット内で、クランク・シャフトの回転によって発生する起電力の大きさによって点火信号と点火時期を制御している。 |
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■イグニション・コイルの簡易テスト…マグネト点火方式、フル・トランジスタ式![]() イグニション・コイルが正常かどうかサーキット・テスタを使って判断する。 右写真のようにプラグ・コード、ストップ・スイッチ間の抵抗を測定して、5~12kΩ程の抵抗があれば良しとする。 測定値が絶縁状態なら、コイル線が断線していると考える。 イグナイタは、内蔵式と外付け式と共に同じ方法で行える。 右写真は、分かり易くするためにイグニション・コイルを取り外して測定しているが、通常はイグニション・コイルを取り外すことなく、プラグ・キャップとストップ・スイッチ間の測定になる。 また、外付け式のイグナイタ単体は、正常かどうかはサーキット・テスタで判断できないが、イグニション・コイルが正常で火花が飛ばない場合(スパーク・プラグ、ストップ・スイッチ、配線類正常において)は、イグナイタの故障となる。 ※注意:抵抗値は管理者の経験によるものなので、確実な値ではありません。 点火方式は、自動車と農業機械で使われるの単発エンジンも基本的には同じで下記のようなものがある。また、イグニション・コイルの1次コイルへ流す電流は、バッテリから得るバッテリ点火方式と、フライホールの回転からの発電から得るマグネト方式がある。 農業機械で使われる4サイクル、2サイクル・エンジンでは、フル・トランジスタ式やCDI式を多く用いている。 最近ではCDI方式で点火時期をマイコンで制御(デジタル進角)し、全回転域で最適な点火をさせ燃焼させるものが増えてきている。また、点火ノイズの影響によるマイコンの誤作動を防ぐためにスパーク・プラグは、レジスタ・プラグが使われる。 ■単発エンジンの点火方式 単発エンジンは主に、マグネト方式が使われる。 ※自動車では、単発エンジンとは違いポイントやトランジスタは、ディストリビュータの中に設けている。
■ディストリビュータ ディスリュビュータとは、イグニション・コイルの1次電流の断続、イグニション・コイルで発生した高電圧を点火順序に従い各スパーク・プラグへ配電、エンジンの回転速度や負荷に応じて点火時期を変える進角機能、ディストリビュータ・シャフトの駆動などの仕事をするものである。 自動車では、主にディストリビュータ式(ポイント式、セミ・トランジスタ式、フル・トランジスタ式、CDI式)とディストリビュータ・レス式(フル・トランジスタ式、CDI式)に分かれる。現在では、フル・トランジスタ式とCDI式が主流で、最近ではCDIを更に進化させたMDI、MSDなどがある。
イグニション・コイルは、鉄心に一次コイルと二次コイルを巻いたものをケースに収め、固定、絶縁のために周囲にコンパウンド又は絶縁油、エポキシ樹脂を充てんしていて、鉄心構造により、開磁型と閉磁型(下図例)に分かれる。 閉磁型コイルは鉄心だけで磁気回路ができているので、磁気抵抗を少なくできる。そのため、開磁型より1次コイルの巻き数を少なくして、それと同等の磁力を得ることができるので開磁コイルより小形で軽量化できる。したがって、自動車や農業機械で使われるフル・トランジスタ式やCDI式点火装置などでは主に閉磁型コイルが使われる。 ■1次コイルへの起電 田植機などセル・モータを回転させて始動するものはバッテリ点火方式が使われ、エンジン・ポンプなどリコイル・スタータを使って始動するものはマグネット点火方式が採用されている。しかし、田植機などでセル・モータとリコイル・スタータ両方で始動できるものは、マグネット方式が採用されている。
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■イグニション・コイルの特性
※注意:左図例においてのトランジスタは、実際の単発エンジンにはイグナイタ(進角ユニット)内、もしくは、イグニション・コイル内にまとめられている。 |
イグナイタとはフル・トランジスタ式で使われるICユニットで、主に外囲器、パワー・トランジスタ、制御回路の3つから構成される。 農業機械ではコンピュータを持たない単発エンジンが多いので、イグナイタはイグニション・コイルに内蔵されるタイプ(草刈機に多い)や、個別に搭載されるタイプ(管理機に多い)になる。 ■イグナイタの機能と役割
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点火装置…CDI(Capacitive Discharge Ignition)式 ![]() |
バッテリ、またはマグネト発電から送られてきた電圧はCDIユニットで、100~300Vの交流電圧に昇圧発電される。 交流の正電圧時は、発電機からダイオード、コンデンサ、イグニション・コイル1次コイルの直列回路を通って電流が流れ、コンデンサを充電する。 交流の負電圧時は、発電機と並列のダイオードを通って電流が流れるので、コンデンサには影響しない。 サイリスタのG(ゲート)素子に定められた点火時期で電気信号が入ると、コンデンサに充電された電荷は、一気にイグニション・コイル1次コイルを通って放電されるので、2次コイルには高電圧が発生し、スパーク・プラグの電極間で火花放電する。 2サイクル、4サイクルの単発エンジンでは、主にCDIユニット内に点火時期(進角、遅角など)を決めるICが入っている。 |
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| 作成日:2007/6 | |