ボルトやナットを緩めようと思っても、頭部がなめてしまったらメガネ・レンチやソケット・レンチなどの工具が使えないなんて事がよくあります。
ボルトの頭部がなめる原因は、錆びなどの腐食以外では開いたスパナや粗悪なメガネ・レンチを使ったり、工具をしっかり掛けないからです。
そんな頭部がなめたボルト(6角)を緩めるには、まず6角ソケットを使います。
メガネ・レンチや12角ソケットに比べて、6角ソケットの方が食い付きが良いからです。
6角ソケットを使ってもなめる場合は、以下の方法で緩めます。
①→②→③の順に試します。
左図のような類の工具を使うと効果的だが、使用条件が限られるので現実的に上手くいかない事が多い。
平たがねなどの硬くて刃先が平らに尖ってる物を使って、左図のようにハンマでボルト頭部の角を緩ます方向に叩く。
左図のように、ボルト頭部の上にボルトを溶接する方法で、ほぼ確実に緩めることが出来る。
酸素アセチレン溶接を使い、ボルト回り(ナット側)を赤くなるまで加熱したら、ウォータ・ポンプ・プライヤなどで素早く頭部を挟んで緩める。上記の方法以外に、適当なソケットをボルト頭部にハンマーで強引に打ち込んで、ラチェット・レンチやソケット・レンチで緩ます事も良いがソケットを傷める。
ネジの場合
硬くて緩まない、もしくは+や-のネジ溝がなめて緩まないネジには、左図のようにショック・ドライバをネジ溝にあてて、ハンマで叩くことでネジが緩む。
ショック・ドライバが無い場合は、普通のドライバをネジ溝にあてて叩いてから緩める。
(普通のドライバは回転力がないが衝撃だけでも多少の効果がある)
また、叩いた後にそのままドライバの柄の部分を、ウォータ・ポンプ・プライヤで挟んで回すと緩み易い。
ドライバは、必ず刃先がネジ溝の幅に合ったものを使う。