機体の左下げが出来ない(SRM32)
クボタ・コンバインSRM32で、機体上昇位置から下げ操作しても左側が下がりません。
レバー操作で下降を押し続けても、右側だけが下がり、左側は上がったままです。
足回りの泥を高圧洗浄機で洗い落とす予定だったので、まずは泥を落とします。
左側の機体昇降シリンダのリミット・スイッチを確認します。
リミット・スイッチはトウミ・ファン・ケースの下あたりにありますが、グレン・タンクを開ける事で点検できるスペースが生まれます。
左写真で分かるように、リミット・スイッチは上げ側用と下げ側用で2つあります。
この時は機体が最上昇位置にいるので、後ろ側にある上げ側用のリミット・スイッチが働いて(接点がOFF)、機体はこれ以上上昇しないようになっています。
下がらないという事なので、前側のリミット・スイッチが働いたまま(接点がOFF)になっていないかを確認します。
まず、回路が正常であるか確認するので、コネクタを外し適当な銅線で短絡させます。
この状態でレバー操作し下降できたので、リミット・スイッチの接触不良という事になります。
リミット・スイッチのゴム・カバーを外すので、ゴム・カバー回りをきれいにします。
軸先端にあるOリングを外し、ゴム・カバーを外します。
軸と軸穴の隙間に潤滑剤を吹き付け、指で軸を数十回押します。
軸の動きがスムーズになっている事を確認します。
防水、防塵のため、ゴム・カバーとOリングを確実に溝に嵌め込みます。
エンジンを始動し、レバー操作で何度か正常に下降上昇を繰り返しできたので良しとします。
すぐに同じ症状になるようなら、部品交換したほうが賢明かもしれません。
機体が最下降位置になると、今度は直したリミット・スイッチが働き(接点がOFF)、通電が遮断されます。