倍速が作動しない(GT21、L1-R295) / 前輪ギヤ・ケースのオイル漏れ(KL410H)
クボタ・トラクタGT21で、左旋回時に倍速が作動しません。
ハンドルを目一杯左に切った状態で切れ角センサを見てみると、作動金具から外れてしまっています。
これでは倍速は作動しません。
切れ角センサはバッテリの下辺りにあります。
切れ角センサの作動位置調整です。
ハンドルを真っ直ぐにして、切れ角センサのロッドが作動金具の中心にくるようにします。
調整は、作動金具の固定ボルト(頭部12㎜)2本を緩めて行います。
作動金具が少し曲がっていたのが原因だったので、手で修整して直しました。
このようにハンドルを目一杯左に切った状態で、作動金具が切れ角センサのロッドを押していればOKです。
また、右旋回時でも反対側でロッドが押されているか確認します。
クボタ・トラクタL1-R295で、倍速が作動しません。
左タイロッドの上あたりにある倍速カムの支軸が折れていました。
左写真で、平鋼のようなものが倍速カムです。
折れたカム支軸は、2つのブッシュ、平座金、スナップ・リングで構成されています。
グリースをたっぷり塗布し、前輪車軸フレームに取り付けます。
取り付け後は、倍速ロッドの長さを調整します。
クボタ・トラクタKL410Hで、前輪ギヤ・ケースのオイル・シール交換です。
ギヤ・ケースを外して、オイル・シールの軸部が密着する面をきれいにしたところです。
#400の耐水ペーパで汚れと錆を落としたら、潤滑剤を吹き付けて#1000の耐水ペーパで研磨します。
研磨にかけた時間は10~15分です。
オイル・シールを外し、シール接合面をきれいにしたところです。
オイル・シール接合面は、前項と同様の方法できれいにします。
どうしてもベアリングに砂埃などが付着するので、上から灯油をかけコンプレッサでエア吹き洗浄をします。
空気圧だけでベアリングが回転するようになるまで洗浄を繰り返します。
新品のオイル・シールです。
この軸付きオイル・シールは、2つに分ける必要が無いタイプです。
組み付ける前に、オイル・シールはめあい部に薄くエンジン・オイルを塗付します。
オイル・シールを取り付けます。
樹脂ハンマを使い、対角線上にずらしながら打ち込んでいきます。
最後は、適当な金属をあてがい、その上から叩いて奥まで打ち込みます。
ギヤ・ケースを取り付けます
ギヤ・ケースをジャッキで持ち上げてはめ込んでいきます。
はまり具合を確認しながら、ゆっくり行います。
ある程度はまったら、ベベル・ギヤ・ケース上部(縦軸が入るケース)に角材をあてがい、その上からハンマで叩きます。
真下からシムを入れて軸用スナップ・リングを取り付けます。
スナップ・リングを取り付けたらギヤ・ケースは落ちないので、ここでジャッキを外します。