フロート式キャブレター

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  1. チョーク・バルブ
  2. チョーク・レバー
  3. スロットル・レバー
  4. スロー・ストッパ調整ネジ
  5. パイロット・ジェット
  6. アイドル・アジャスト・スクリュ(バネ付き)
  7. 燃料吸入口
  8. フロート・チャンバ内燃料排出ネジ
  9. フロート
  10. メイン・ジェット
  11. フロート・チャンバ・ケース
  12. フロート・チャンバ・ケース固定ボルト(パッキン付)
  13. エア・ベント・チューブ
  14. ゴム・パッキン
  15. フロート留めピン
  16. ニードル・バルブ
  17. スロットル・バルブ
  18. ベンチュリ
  19. メイン・エア・ブリーダ・チューブ
  20. メイン・ノズル(メイン・エア・ブリーダ・チューブ)
   
→キャブレータの掃除には、キャブレータ・クリーナを使います。酷い汚れには泡タイプのキャブレータ・クリーナ(エンジン・コンディショナ)を使います。お勧めは泡タイプです。
→メイン・ノズルの取り外しには、6㎜平行刃のマイナス・ドライバ、または、5㎜平行刃のマイナス・ドライバを使います。

分解の仕方

( )内各キャブにより多種多様.。赤字は注意点

※現状の農業機械で使われるフロート式キャブレータは殆どこのタイプのもの。
  1. 12のボルトを外し、11フロート・チャンバ・ケースをゆっくり外す。(右ネジ、頭部10、12、13、14mm、燃料排出レバー、ネジ…)

    ボルト・パッキンを無くさないようにする。樹脂ハンマなどで11のケースを軽く叩いて外し、マイナス・ドライバなどを使って、14のゴム・パッキンを少しずつめくるように外し、ちぎらないようにする。



  2. 10のメイン・ジェットを外す。(右ネジ、頭部マイナス溝…)

    無理に外し折らない事、硬くて外れない場合は外さなくても良い。スカをくいマイナス・ドライバで怪我しないようにする。



  3. 15の留めピンをラジオペンチで抜く。(ピン向きあり、なし…)

    ピンはつまみがある方から抜く。無理にこじると穴部が折れるため注意。




  4. 9のフロートをゆっくり外す。(耐油性ゴムの発泡体、ナイロン成型、一部16接触部金属…)

    16のニードル・バルブが同時についてくるタイプのものは、ニードル・バルブがキャブのバルブ・シート面に汚れでへばり付いてることがあるため、キャブ・クリーナを7の燃料吸込口と16のニードル・バルブの周りに十分に吹きかけて汚れを取り、16のニードル・バルブが自由に動くようになってから、9のフロートを外す。



  5. 16のニードル・バルブを手で外す。(スプリング内蔵、フロート引っ掛けタイプ、シート当たり面ゴム…)

    汚れでへばり付いて外れないものは、4.項同様にする。



  6. 19のメイン・エア・ブリーダ・チューブ、20のメイン・ノズルの順番に外す。(右ネジ、頭部マイナス溝、メイン・ノズル単体のみ、外せないもの、10メイン・ジェット付…)

    汚れでへばり付いてることがあり、外すときマイナス溝が折れ易いため、必ずキャブ・クリーナを吹きかけてから外すようにする。硬くて外れないものは無理に外さなくて良い。写真のキャブのように、10のメイン・ジェットが横にあるタイプのものは、先に10のメイン・ジェットを外さないと、ネジ山が潰れるので注意する。



  7. 5のパイロット・ジェット、6のアイドル・アジャスト・スクリュを外す。(右ネジ、頭部マイナス溝、5、6共にないキャブ、5パイロット・ジェット ゴムシール付き…)

    6のアイドル・アジャスト・スクリュを外す時は一緒に付いてくるバネを無くさないようにする。



症状に対する掃除場所

赤字は掃除場所。

※基本的にキャブレターを外したら全てきれいに掃除する事
  • オーバ・フロー
    余分な燃料が18ベンチュリにまで溢れ出して、多くの場合はとまることなく漏れ続け、エンジンによっては、クランクケースまで混入し、オイル交換まで必要になる。

    16のニードル・バルブとバルブ・シートのあたり面に、7の燃料吸入口から混入したゴミ、錆び、水分が付着して起こる。
    16のニードル・バルブとバルブ・シート面、7の燃料吸入口、11のチャンバ・ケース内などキャブ・クリーナできれいに掃除する。ついでに燃料タンクからキャブまでの燃料経路にある燃料コック(フィルタ、ストレーナ・カップ内)も掃除する。




  • ハンチング
    エンジンが息をしてるような状態になること。

    Bのエア・ジェットから、Dのパイロット・ジェット取り付け穴、Cのスロー・ポート(仮称)、そのすぐ横に空いてるアイドル・ポート(仮称)、Eのスロー・ジェット(仮称)へキャブ・クリーナの液体が、出るようになるまで吹き付け汚れを取る。これらの穴の通りが悪いとなる。
    Aのメイン・エア・ジェットから、メイン・ノズル取り付け穴(外から穴は見えない)へキャブ・クリーナの液体が、出るようになるまで吹き付け汚れを取る。少し吹き付け、時間をおいてからまた吹き付ける。5のパイロット・ジェットと、19、20のメイン・ノズル(メイン・エア・ブリーダ・チューブ)の穴も全て細い針金で通し、同様にキャブ・クリーナでも全ての穴に、液体が出るようになるまで掃除する。
    稀にエンジンによってはエア・クリーナを外すと、ハンチングしたりするものもある。




  • エンジンがかからない(プラグの火花、燃料コック、古い燃料の使用、エンジン焼き付き等、異常なしとする)

    10メイン・ジェットのつまり、16ニードル・バルブの膠着による燃料供給不能によるもの。10のメイン・ジェットは細い針金で穴を通し、キャブ・クリーナで掃除する。16ニードル・バルブについては、分解の仕方4項と、オーバ・フロー時と同じ掃除をする。



  • 高速が吹けない
    エンジンを高回転にすると、エンストしたり、もたついたりする

    10のメイン・ジェット、19、20のメイン・ノズル(メイン・エア・ブリーダ・チューブ)全ての穴を細い針金、キャブ・クリーナを使ってきれいに通す。Aのメイン・エア・ジェットから、メイン・ノズル取り付け穴(外から穴は見えない)へキャブ・クリーナの液体が、出るようになるまで吹き付け汚れを取る。



掃除しても調子が悪い場合


  • フロート式キャブレータの多くの場合、1回のキャブ掃除でエンジンの調子はよくなるが、中には、汚れの落ちにくいキャブレータも存在する。その場合は、分解したキャブレータを軽油か灯油に一晩二晩浸けておいてから、全ての穴をコンプレッサでしっかりエア吹きする。

ニードル・バルブについて

左図はプッシュ・ピンがスプリング力で上下するタイプのニードル・バルブで、悪路走行などでフロートが上下に振動しても、バルブが開いてオーバ・フローしないようになっている。キャブ掃除の際は、軽くプッシュ・ピンが上下するまでキャブ・クリーナを吹き付ける。他には、スプリングのないプッシュ・ピンが固定されたニードル・バルブや、フロート・リップに引っ掛けて組むものがある。
使用年数が経ったキャブレータはニードル・バルブとバルブ・シートの当たり面が擦れて、ニードル・バルブの山の部分にスジが入り、オーバ・フローし易くなる。


●スジの入ったニードル・バルブで掃除しても、オーバ・フローが止まらないものは、4サイクルエンジンのバルブの擦り合わせのように、指でニードル・バルブを持ち、山の部分に少しエンジン・オイルを付着させ、バルブ・シート面に軽く当てながら、擦る感覚で何回も回し当たり面を作りオーバ・フローを防ぐ方法もある。もしくは、フロート・リップを指で少しバルブ方向に曲げるやり方もあるが、あまり勧める方法ではない。

エア・ベント・チューブについて

フロート・チャンバ内の圧力とチョーク・バルブ上方の圧力とを等しくするためのもの。
エア・クリーナが詰まったときなどチョーク・バルブ上方の圧力が下がっても、その同等の圧力がフロート・チャンバ内に加わり、混合気が濃くなるのを防いでいる。


スロー調整について

スロットル・レバーを一番閉じた位置にして、スロー・ストッパ調整ネジを締め、スロットル・レバーの当たり止めをする。そして、アイドル・アジャスト・スクリュを一杯(軽く締まるまで)締めてから、約2回転戻す。
この後、エンジンをかけた状態(最低回転:アイドリング)でアイドル・アジャスト・スクリュをどちらかに回しながら微調整する。それでも調整出来ない場合は、スロー・ストッパ調整ネジを締めアイドリングを上げる。


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作成日:2007/10