第3回:ガソリン・エンジンの燃料の抜き方

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ガソリン・エンジンは、田植機、管理機、エンジン・ポンプなど多くの農機具に使われていますが、使用する時期は限られていて、いざ使用しようとしても古いガソリンが残っていると、キャブレータが詰まるなどエンジン不調のトラブルを引き起こします。

ガソリンも食物と同じように酸化し劣化するので、長期間(4~6ヶ月以上)使用しない場合は、完全に抜きとりましょう。


燃料を抜く箇所は、燃料コック、キャブレータ(フロート式)の形状から大きく分けて以下の5つのタイプに分かれます。

タイプA…キャブレータに燃料抜きドレンがないタイプ

燃料抜きドレンのタイプストレーナ・カップを外し、燃料コックのレバーを「開」にして燃料を全部抜く。

キャブレータのフロート・チャンバ・ケース固定ボルトを外し、キャブレータ内の燃料を完全に抜く。

この時、フロート・チャンバ・ケースは外す必要がないので、落ちないように手で押さえておく。

※ボルトを外しても燃料が落ちない場合は、フロート・チャンバ・ケースを外す必要がある。

タイプB…キャブレータに燃料抜きドレンがあるタイプ(ネジ式)

ストレーナ・カップを外し、燃料コックのレバーを「開」にして燃料を全部抜く。

キャブレータのフロート・チャンバ・ケース下部にある燃料抜きネジを緩めて、キャブレータ内の燃料を完全に抜く。

タイプC…キャブレータに燃料抜きドレンがあるタイプ(レバー式)

ストレーナ・カップを外し、燃料コックのレバーを「開」にして燃料を全部抜く。

キャブレータのフロート・チャンバ・ケース下部にある燃料抜きレバーを引いて、キャブレータ内の燃料を完全に抜く。

タイプD…キャブレータ外で燃料抜きドレンを設けているタイプ(レバー式)

ストレーナ・カップを外し、燃料コックのレバーを「開」にして燃料を全部抜く。

キャブレータ外部に設けられた燃料抜きレバーを引いて、キャブレータ内の燃料を完全に抜く。

レバーを回すものもある。

タイプE…燃料コック一つに燃料抜きドレンをまとめたタイプ

ストレーナ・カップを外し、燃料コックのレバーを「開」にして燃料を全部抜く。

燃料コックのレバーを「排出」にして、キャブレータ内の燃料を完全に抜く。



その他のタイプ

燃料カット電磁弁付きタイプ 他、キャブレータには、燃料コックを横付けしたタイプや、メイン・ジェットへの燃料供給をカットするフューエル・カット・ソレノイド付き(左図例)タイプなどありますが、基本的に上記5つのタイプに当てはまります。


フューエル・カット・ソレノイド

電磁弁OFF時電磁弁ON時上記の燃料カット電磁弁付きタイプのキャブレータに使われるもので、キー・スイッチをONにすると芯弁が中に入り、キャブレータに燃料が供給されます。

古いガソリンが残っていると、芯弁部が膠着する事があります。

膠着するとキャブレータに燃料が供給されなくり、エンジンがかからなくなります。

燃料を抜いた後

燃料を抜き終わったら、燃料コックのストレーナ・カップを取り付け、レバーを「閉」にし、キャブレータの燃料抜きネジを閉めるなど元に戻す。


出来るのなら→→→

外気の浸入を出来るだけ防ぐため、エンジンを圧縮上死点位置(吸気、排気バルブが閉じた状態)にしてから保管しましょう。

つまり、クランキングで一番重くなる位置(圧縮のある位置)です。

リコイル・スタータ式なら紐をゆっくり引けば解りますが、セル・モータ式なら、手でPTOプーリ(ベルトが掛けられているところ)をゆっくり回すとよく解ります。

これは、湿気が原因でピストン・リングなどが錆びて膠着するのを防ぐための行為ですが、解らなければスパーク・プラグを外し、その取り付け穴からエンジン・オイルを2~3滴注油し、2~3回クランキングした後、再度スパーク・プラグを取り付けて保管してください。

これで圧縮のある位置で保管出来ればさらに良いですが…。




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作成日:2008/6/15